アマゾン 制裁対象企業のフィルタリングに漏れ

アマゾンはアメリカ政府が定める制裁規制に抵触したとして、OFAC(米財務省外国資産管理局)からペナルティを受けた。政府が制裁対象に指定している国や会社や個人に、商品を供給していたという。

決してアマゾンが意図的に送ったものではない。そもそも国がブラックリストに載せている国や会社や個人は、システム上でスクリーニング(フィルタリング)にかけられる。もし配送先がブラックリストに載っている国や個人となっていた場合はフラグが立ち、注文や発送手続きができないようになっている。当然アマゾンも、スクリーニングシステムは稼働させていた。

しかしそのスクリーニングプロセスに抜けがあったために、複数回、本来送ってはならない場所――例えばイランやシリア、その他アメリカ政府が指定する麻薬密売組織やテロリストが潜む国――に商品がデリバリーされてしまっていた。

検証してみたところ、アメリカ政府がブラックリストに載せていた企業や個人のデータのうち、アマゾンのシステムでは正しくフラグが立っていなかったものが数百も見つかったという。

OFACは、「アマゾンの自動制裁審査システムは制裁対象地の顧客データを完全に把握できていなかった」と指摘する。

罰則金は13万5000ドル。

時価総額1.5兆ドルの企業にとってみればわずかな金額だが、ことの重要性を認識させる意味では効果があったとみられている。

アマゾン側でリストを処理しきれなかったか、処理する過程で漏れたのか。現在はクリミア半島への輸出も当局の許可なしには基本的に禁止されているなど、ブラックリストは常時更新されている。これを正確に把握し処理するのはそれなりの労力が必要のようだ。

実はアップルも昨年、制裁規定に違反したとして当局から47万ドルのペナルティが課され、支払いを済ませている。

いずれも「世界一洗練された」と位置付けられる企業だが、コンプライアンス機能を抜け目なく完璧に動作させることの難しさが露呈した。

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